たまにはちょっと嬉しかった話を

 当直明けに入院2件でぐったりの鼻中隔です.新患カンファ当日に入院があるとツライです.しかも夕方て….


 その新患カンファ,相変わらずのダメっぷりを発揮しました.オマケに原因不明の慢性下痢症例の相談もしたので,もう参加してる医者全員からフルボッコにされました.だって原因不明なんだもん!!α1ATの検体(=うんこ)は水様便過ぎて採取できないし,検査会社は12月半ばには「年内の受付は終了しました」って言うし,俺のせいかやっぱり俺のせいか!

 で,カンファが終わって,医局から病棟へ皆パラパラと戻っていって,僕もカルテ書きに戻ろうとしたら,最近指導してもらうことの多いオーベンがこっちへ.前記の症例もこのオーベンと一緒.おおお殴られる!!…ヒィィすいませんごめんなさい(´;ω;`)

オーベン(以下バッハ先生)「…おい」
鼻中隔「(ビクゥ)はいい!!(´;ω;`)」
バッハ先生「なかなかサマになってきたじゃないか」
鼻中隔「はいい…??(´;ω;`)」
バッハ先生「春頃は『こいつ学生気分が抜けてないな』と思ってたが,立ち姿が違ってきたな」
鼻中隔「…」
バッハ先生「ワケわからん症例ばかりまわしてしまって悪いな.診てもらって助かるよ」
鼻中隔「…そんなことありましぇん(´;ω;`)(段々小声)」
バッハ先生「俺だって最初は全然できなかったさ.そのうちできるようになる」
鼻中隔「…(せんせえ…なっ泣かないんだから)(´;ω;`)ハイ…」

 実はちょっと泣きました.ダメ研修医なのに,いつもよく指導してもらってありがとうございます.

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 もうひとつ.

 喘息発作で入院してきた200kgの青年.歳が近いせいか,「先生だから言うんですよ!」ってよく喋ってくれました.症候性肥満は否定的ということで,今回は喘息だったけど,何しろやせないと突然死してもおかしくないよ(本当はもっと詳しい話もしたけど秘密)!って話を中心に,本人・家族へムンテラ.どうも定期通院させてくれなさそうな雰囲気の家族だったので,前日から不安でしたよ….

 ムンテラ後退院だったのですが,帰り際に,

青年「先生,外来でも先生が診てくれるんですか!(・∀・)」
鼻中隔「あー…僕はまだ研修医だから,普段の外来には出てないんですよ.ちゃんとカラカラ先生と○○先生が診てくれますからね.呼ばれれば僕も行きますから」
青年「(・∀・)ホントですか!これからもよろしくお願いします!」
鼻中隔「…(きゅん)」

 信頼されてる…俺なんもできないのに.単純に嬉しかったよう.休日も毎日回診して正直シンドイけど,こういうのあると頑張って過労死いけちゃうなあ.

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 もういっちょ.

 戦前生まれ(またか)だけどカワイイ系のおじちゃん.入院した時はかなりアレな状態でしたが,最初の1週間でぐんぐん回復して,あとは殆どリハビリだけでした.ここでもやっぱり僕は大してなんもしてないのね.回診行ってもサラっと診察してしゃべるくらい.だけど,帰り際にはいつも「せんせー,また来てくださいねー(・∀・)」って言ってくれるの.

 退院前日も,「タバコやめられないねー」「ねー」なんて話をして(やめろよ…),帰り際

おじちゃん「せんせー,明日は休みですか(・∀・)」
鼻中隔「?明日は日曜日だから病院はお休みですよ.退院はできるから大丈夫ですよー」
おじちゃん「…(・∀・)」
鼻中隔「(あ…)僕は明日も来ますよ(゚∀゚)」
おじちゃん「また来てくださいねー(・∀・)」

 僕が行っても何の足しにもならんのにね,おじちゃん…おめでとう,お大事に.

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 年末年始も日当直頑張るよ.