aoiさんからの質問に答えます - ftmドクターの日常

aoiさんからのコメントに答えます鼻中隔です。

『ご無沙汰しております。
久しぶりにコメントさせていただきます。
この度医学部医学科に合格することができましたftmです。
初っぱなから悩める事態になりご助言を頂きたいと思いコメントさせていただきました。
オリエンテーションにて男女の別を明確に書かれた実習割り当て名簿が配られました。私は治療を開始しているため外見上男性です。
学務にすぐに申し出たため今後は配慮してもらえることになったのですが、すでに名簿は各学生の手に渡ってしまいました。
障害のことを他学生に公言すべきなのでしょうか？それとも学務の手違いで済ますべきでしょうか？非常に悩んでいます。
鼻中隔さんが学生をされていた際、障害を公言することで距離を置かれたりバッシング等はされましたか？
皆ドクターになる人間なのだから大丈夫ではないかと以前の大学の病院の医師には言われたのですが…
まだ入ったばかりで友人もできておらず異質な者として孤立するのではないかと不安に感じています。』

というご質問をいただきました。

僕は在学中ずっと大学寮(二年までは全学部)にいたため、仲良くなってからのカミングアウトが殆どでした。仲の良い極数名の同期と寮生には話していましたが、最終的にクラスのメーリングリストで全員に対する適当なカミングアウトをしたのは5年のポリクリ前でした。

というのも、改名と乳腺摘出が5年だったのと、クラスに仲良しはそんなにいなかったからなのです(淋しい子)。

カミングアウトしたせいで不利益は別になかったと思います。キャラクターは浸透していたので、それ程驚かれなかったのかなあ。

どちらかというと、いきなりカミングアウトするよりは、仲良くなった人にボチボチバラし始める方が気が楽なんじゃないかしら。医者になる人だからといって、人間ができているわけでは全然ないから(頭おかしい人とか、どうしようもない人はいっぱいいる)、全員にいきなりベラベラ話す必要はありません。普通に暮らしていて、不都合がありそうならボチボチ話していけば良いと思います。

僕は大学の学務、学生担当の先生方と何度も話し合いをしました(試験前とかクソ大変だったよ！)。時間を割いて事務から紹介状から対応をしてくれた精神科の教授、低学年から実習でお世話になってた脳外の先生、検査やホルモン投与で面倒みてくれた産婦人科の先生方、相談しに行けば、悪いようにされることはそうそうないですよ。稀にヒドイこと言う医者もいるので、心が折れないように気を付けてください。ポイントは、各科の偉い人にお願いしにいくことです。力は正義です。

では楽しい学生生活を〜。ポリクリ始まると大変だよ！